事務所だより 2025年3月号
社会保険の適用拡大について~企業が対応すべきポイント~
近年、短時間労働者に対する社会保険(健康保険・厚生年金保険)の適用が段階的に拡大されてきましたが、2024年10月から従業員数51人以上の企業にも適用が義務付けられました。
適用拡大以前の社会保険の加入基準
事業所の基準~【適用事業所】
以下のいずれかに該当する場合、事業所は社会保険の強制適用事業所となります。
1)法人(株式会社・合同会社等)の場合
・事業主が1人のみでも適用事業所となる
・法人に雇用される従業員はすべて加入対象
2)個人事業(個人事務所、フリーランス等)の場合
・常時5人以上の従業員を雇用し、法定業種に該当する場合は適用事業所となる
・2023年10月より、弁護士、税理士等の士業も法定業種に追加
従業員の基準~【強制適用】
適用事業所に雇用される従業員のうち、以下に該当する方は社会保険の強制適用対象となります。
1)正社員(法人の場合、事業主を含む)
2)パート・アルバイトのうち、週の所定労働時間および月の所定労働日数がフルタイムの4分の3以上
従来、従業員100人未満の事業所において、フルタイムの4分の3未満で働く短時間労働者は、社会保険の適用対象外でしたが、適用拡大により従業員51名以上の企業で加入対象となりました。
【例1】従業員数30名 1日7時間×週5日 フルタイム就労が週35時間の事業所の場合
①1日7時間×週4日=週28時間のパートタイム →社会保険適用
※週35h×3/4=26.25h<28h フルタイムの4分の3以上に該当
②1日6時間×週4日=週24時間のパートタイム →社会保険適用外
※週35h×3/4=26.25h>24h フルタイムの4分の3未満のため
【例2】従業員数70名 例1と同様の所定労働時間の事業所の場合
例1②同様 1日6時間×週4日=週24時間のパートタイム →社会保険適用
※週35h×3/4=26.25h>24h>20h フルタイムの4分の3未満だが特定適用事業所に該当するため