事務所だより 2019年4月号

必要な労使協定を締結されていますか ? 

労使協定が必要な根拠とは ?!

労使協定といえば、「時間外・休日労働に関する労使協定」(いわゆる《36協定》)や「変形労働時間制に関する協定届」「裁量労働制に関する労使協定」などが多く知られています。
実は、労働基準法には「労使協定」という用語そのものの記載はなく、「事業場に労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、そのような労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者(従業員代表者)と使用者で書面による協定を締結すること」と表記しているだけなのです。そして、このことを指して労使協定といわれています。

労使協定の効果 ?!

労働基準法は、労働時間などの最低労働条件を規定し、企業にその条件を遵守する義務を課しています。
そして、これらの規定に違反した場合には、その事業場を運営する事業主に罰則を科すとされている法律です。
たとえば、労働時間については、「1週40時間、1日8時間を超えて、労働させてはならない。」と定めていますので、これを超えて労働させると労働基準法違反となります。
しかし、36協定を締結していれば、その協定に定めた範囲内で「1週40時間、1日8時間を超えて」労働させても労働基準法違反とはならず、罰則の適用を免れることができる特別な効果(「免罰効果」といいます。)があります。
このように、それぞれの労基法条文に対応した内容の労使協定を締結すれば、その協定に定めた範囲内で一定の免罰効果を得ることができのです。

協定が個々の労働者と会社の間の合意にとどまっている場合は、労働基準法に定める最低基準を逸脱すると法違反となり、免罰効果は生じません。
あくまでも、過半数労働組合、または過半数代表者(従業員代表者)と会社が合意した協定だけが「労使協定」と呼ばれ、免罰効果をもちます。

労使協定書

「労使協定書」は労使協定の内容を書面にしたもので、労使の署名等があるもの、「労使協定届」は「労使協定書」の内容のうち、法令に定められた一定の事項を記載した書式で事業主が労働基準監督署に届け出るものです。

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