事務所だより 2026年3月号

労働安全衛生法 令和7年改正(段階的に施行) 

令和7年5月14日、労働安全衛生法および作業環境測定法の一部を改正する法律が公布されました。
今回の改正は、少子高齢化による労働力不足や、フリーランス、単発業務を担うギグワークなど多様な働き方の広がりを踏まえ、従来の「雇用契約に基づく労働者を対象とした安全管理」から、「同じ空間で働くすべての人を守る安全管理」へと対象を拡大することを目的としています。

主な改正内容は以下の5点です。

1.個人事業者等に対する安全衛生対策の推進
2.職場のメンタルヘルス対策の推進
3.化学物質による健康障害防止対策等の推進
4.機械等による労働災害の防止の促進等
5.高齢者の労働災害防止の推進

1.個人事業者等に対する安全衛生対策の推進

この改正の背景には、建設アスベスト訴訟の最高裁判決があります。同判決では、労働者安全衛生法が、「労働者」だけでなく「同じ場所で働く個人事業主等も保護する趣旨であることが示されました。これを受け、従来の「自社の労働者を守る」という枠組みを超え、現場全体の安全確保が事業者の責務として位置づけられました。

(1)「注文者」による安全配慮の強化(令和7.5.14施行済み)

建設業に限らず全業種において、個人事業主等へ仕事を依頼する「注文者」に対し、無理な納期設定や安全を損なう作業方法の指定を避けるなどの配慮義務が課されました。

(2)元方事業者等への措置義務対象の拡大 (令和8.4.1施行)

複数の請負人や個人事業主が同じ場所で働く「混在作業場所」では、従来の安全管理(労働者の災害防止のための必要な指導や連絡調整等)の対象に、個人事業主も含まれることになりました。
さらに、個人事業主自身にも安全を確保するための措置が義務付けられ、加えて業務災害を労働基準監督署へ報告する仕組みも整備されるなど、関連制度は段階的に施行される予定です。

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