事務所だより平成28年11月号

心の健康問題！　職場づくりのキーマン　その4　「休職期間中～復職」

メンタルヘルスにおけるプライバシー保護とは　？！

メンタルヘルス不調については、誰にでも起こりうる、いつでも起こりうる疾病として理解されるようになってきました。
しかし、当事者にしてみれば、自ら積極的に話すには気が重い、できればあまり知られたくないような状況であることも確かです。
このようなことを理解すれば、職務上、他の従業員の個人情報を取り扱ったり、知ることができる立場にある方はもとより、上司またはその指示を受ける方は、休職者の情報を他に漏らさないようそのプライバシー保護に努めなければなりません。
担当者が不注意に漏らした場合であっても、プライバシー保護の規定がない、教育を行っていない、などの場合は、企業に対して管理責任を問う損害賠償請求が提起されることもあります。このことは、ストレスチェック制度において個人情報の厳格な管理が求められていることと同様の主旨となります。

休職者とのコミュニケーション　？

休職者は、治ったら会社に戻ってまた働きたいと思っているのですから、休職期間中であっても会社の情報を知りたいと思っています。
同時に「職場に迷惑をかけたな～」、「同僚は自分のことをどう思っているのだろう？」など、職場に関連するさまざまな心配があり、「以前と同じように仕事を任せてもらえるのだろうか？」、「昔のようにバリバリ働けないかもしれない…」など、自分自身に対する不安もあります。
ある企業では、休職者が心理的に職場とのつながりを感じることができるようにするとともに、職場は復職を待っているというメッセージが伝わるように、職場情報を定期的に提供する方法をとられています。このような取り組みは、休職というブランクがあっても、職場復帰後、早期に職場に溶け込みやすくなるという効果があります。
押し売りではなく、休職者が自分の意志で確認できるような情報提供を検討してみましょう。