事務所だより 2020年3月号

モラハラはパワハラ? モラルハラスメントも防止! 

モラル・ハラスメントとは ?

 モラル・ハラスメントとは、言葉、態度などによって繰り返し相手の人格や尊厳を傷つける精神的ないじめ・嫌がらせをいいます。1998年フランスの精神医学者が使い始めた言葉であり、その最大の特徴は「静かに・じめじめと・陰湿に」行われることで、いわば「大人のいじめ」ということのようです。

 パワハラについては、厚生労働省の「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」の提言(2012)を取りまとめた定義があります。また、家庭内モラハラはDV防止法に精神的暴力として規定(2004)されています。しかし、職場内モラハラには定義も禁止規定もありません。

 パワハラは繰り返し必要以上に怒鳴ったり、厳しく叱責したりすることが多く、周りからみても明らかにやりすぎだということが分かります。これに対して、モラハラは「静かに・じめじめと・陰湿に」行われ、言葉や身振り、態度などによって他人の人権・尊厳を侵害する“精神的”な暴力・虐待のことですので、注意・指導の仕方も難しいところがあります。

 

たとえば…

【職場で孤立させる】       無視した行動を取る(本人を避けるような行動を取る)
【必要な情報を与えない】     必要な情報を与えない(わざとメールを送らない)
【明らかに能力以下の仕事を頼む】 雑用を押し付ける
【無視や仲間はずれにする】    皆が参加するような集まりに呼ばない
【陰口で誹謗中傷をする】     中傷するメール・文書を回す
【相手を貶め人格を侵害する】   コミュニケーション中にあきれたようにため息をつく
【相手の尊厳を侵害する】     馬鹿にしたような視線や冷笑を浴びせる
【プライベートへの介入】     仕事とまったく関係のないこと根掘り葉掘り尋ねる

 

労働相談件数の増加 !

平成30年度の東京労働局管内における総合労働相談の件数は149,811件でした。このうち民事上の個別労働紛争相談件数は33,968件、うちハラスメントに係る相談件数は15,089件で、「いじめ・嫌がらせ」は11,620件(前年比17.0%増加)となっています。

 

 

 

 

・・・次の頁へつづく

この続きをお読みになるには、読者登録が必要です!

お問い合わせ・お見積もりINQUIRY & ESTIMATE

「サービス」等に関する疑問・質問など、お気軽にお問合せください。

03-3410-1010

受付時間/平日 9:00~17:30

お問い合わせお見積り依頼