労務相談事例集

弊所に寄せられたご相談をピックアップしました。弊所に寄せられたご相談をピックアップしました。
解決方法も併せてご覧いただき、御社の「困った!」を是非ご相談ください。 ※メールや電話相談だけのご契約も可能です。
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服職業(2024年3月)

質問

わが社は、数名のフリーランスとデザイナー契約を締結しています。
新法の概要をみましたが、募集情報の的確な表示とは、どこまでのことをいっているのでしょうか。
これまでは、業務内容と報酬額の提示(○○万円以上)だけでしたので、詳しく教えてください。

回答

ご質問の規定は、広告等に掲載されたフリーランスの募集情報と実際の取引条件が異なることにより、その募集情報を見て募集に応じたフリーランスと発注事業者との間で取引条件を巡るトラブルが発生したり、フリーランスがより希望に沿った別の業務を受注する機会を失ってしまったりするのを防止することを目的として設けられているものです。
この規定に違反することになる表示としては、たとえば、 意図的に実際の報酬額よりも高い額を表示する(虚偽表示)、 実際に募集を行う企業と別の企業の名前で募集を行う(虚偽表示)、報酬額の表示が、あくまで一例であるにもかかわらず、その旨を記載せず、当該報酬が確約されているかのように表示する(誤解を生じさせる表示)、業務に用いるパソコンや専門の機材など、フリーランスが自ら用意する必要があるにもかかわらず、その旨を記載せず表示する(誤解を生じさせる表示)、既に募集を終了しているにもかかわらず、削除せず表示し続ける(古い情報の表示)などが想定されています。
よって、募集内容を詳細化するということではなく、誤解が生じないような内容にするということです。
なお、当事者の合意に基づき、広告等に掲載した募集情報から、実際に契約する際の取引条件を変更する場合などは、この規定に違反するものではないとされています。

清掃業(2024年2月)

質問

わが社の従業員には、在職老齢年金を受給している者が多く、休憩時間には、いつも年金の話ばかりしています。
その話の中で、支給停止調整額が変わると言っていましたが、本当でしょうか?

回答

総務省から、1月19 日に「令和5年平均の全国消費者物価指数」(生鮮食品を含む総合指数)が公表され、これを踏まえた令和6年度の年金額が、法律の規定に基づき、令和5年度から2.7%の引上げとなります。
支給停止調整額も、名目賃金の変動に応じて、4月から改定されることとなりました。
在職老齢年金は、賃金(賞与込み月収)と年金の合計額が、支給停止調整額を上回る場合には、賃金の増加2に対し年金額を1支給停止する仕組みとなっています。
厚生年金保険法第46 条第3項の規定

製造業(2024年1月)

質問

本年4月から労働条件通知書内容を変更しなければならないと聞きました。
どの項目をどのように変更すればよいのでしょうか?

回答

労働基準法第15条では、明示すべき労働条件を定めており、書面で明示すべき労働条件とその他明示すべき労働条件に区分されています。
本年4月の改正は、労働者の募集時等や、労働契約の締結・更新のタイミングにおける労働条件明示事項が追加となります。

(1)全ての労働者に対する明示事項
就業の場所・業務の内容については、「雇い入れ直後」に加え、これらの「変更の範囲(将来の配置転換などによって変わり得る就業場所・業務の範囲)」を明示します。
(例)雇入時:本社 変更の範囲:関東の支店・営業所
   雇入時:営業 変更の範囲:当社の定める業務

(2)有期契約労働者に対する明示事項
◆更新上限の明示(更新上限(通算契約期間または更新回数の上限)の有無と内容の明示)
◆無期転換申込機会の明示(無期転換権が発生する更新のタイミングごとに明示)
◆無期転換後の労働条件の明示(同上)

また、従来より。職安法5条の3、職安則4条の2では、「試用期間」、「加入保険の適用」、「募集者の氏名または名称」、「派遣労働者として雇用する場合はその旨」、「受動喫煙防止措置の状況」を募集や求人申込の際に、書面で明示する必要があり、パート・有期雇用労働法6条、則2条では、「昇給の有無」、「退職手当の有無」、「賞与の有無」、「相談窓口」を文書の交付などにより、パート・有期雇用労働者に明示する必要がありますので、見直しの際に併せて確認するようにしてください。

飲食業(2023年12月)

質問

2024年の社会保険適用拡大に伴い、弊社では30名前後のパートタイマーを社会保険に加入させなければならない事態となります。
一気に30名となると、大変な保険料負担ですし、パートタイマーの手取り給与減少は、離職に拍車をかける恐れもありそうです。
何か良い方策はないものでしょうか?

回答

2023年10月からキャリアアップ助成金「社会保険適用時処遇改善コース」が始まりました。
新たに社会保険に適用されることで生じる保険料負担が労働者の手取り収入の減少につながらないよう、手当等により労働者の収入を増加させる取り組みを行った事業主に、労働者1人につき最大50万円が助成されます。
手当等支給メニューと労働時間延長メニューがあり、両メニューの併用も可能です。

【社会保険適用促進手当】
・短時間労働者への社会保険の適用を促進するため、労働者が社会保険に加入するに当たり、事業主が労働者の保険料負担を軽減するために支給するものです。
・給与・賞与とは別に支給され、新たに発生した本人負担分の保険料相当額を上限として、保険料算定の基礎となる標準報酬月額・標準賞与額の算定に考慮しないことができます(最大2年間)。

小売業(2022年11月)

質問

従業員が結婚をしたことに伴い、健康保険被保険者証が新たに交付されました。
現在はマイナンバーと健康保険の情報が紐づいているとのことで、従業員が住民票上の氏名変更手続きを行えば、追って健康保険被保険者証が会社宛に郵送される(現在は協会けんぽのみ)ようになっているそうです。
しかし、この従業員には前夫との間の子供(10歳)がいますが、送付された子供の健康保険被保険者証に印字されている姓は旧姓のままで、被保険者の姓のみが変更されていました。
この健康保険被保険者証は使用できるのでしょうか?

回答

現在、市区町村で行われた氏名変更手続情報はマイナンバーに登録され、マイナンバーを介して基礎年金番号を管理している日本年金機構にもその情報が共有されています。

毎月ある時期になると変更情報が日本年金機構に一斉に共有され、年金機構は基礎年金番号を媒介にそれらを受信し、基礎年金番号に登録された氏名情報を更新することで氏名変更者を抽出することができるようになりました。
さらに、その情報を協会けんぽと共有することで、変更者のみ被保険者証の自動交付を行う仕組となっています。

日本年金機構が管理しているのは、あくまで基礎年金番号ですので、被保険者(基礎年金番号を把握している人)の変更情報は自ら把握できるのですが、被扶養者については配偶者以外は提出の必要がないため、被扶養者の氏名変更情報は受信することができません。

特に今回の場合はお子様が10歳とのことで、基礎年金番号自体が付番されていませんから、被扶養者の氏名変更は行われず、旧姓のままの発行となったものと思われます。
この場合は、被扶養者異動届により、お子様の氏名変更手続を行いますので、交付されたお子様の健康保険被保険者証を弊所にご郵送ください。

ガソリンスタンド(2021年12月)

質問

当社のアルバイトが兼業先の企業において業務上被災し、休業することになりました。
そのアルバイトは、このことが原因で当社を退職したのですが、先日、負傷日前直近3ヶ月の賃金額等の証明依頼がありました。
当社で被災したわけではありませんので、証明しなくてもよいでしょうか。

回答

複数の会社で働いている労働者の方については、働いているすべての会社の賃金額を基に保険給付が行われないこと、すべての会社の業務上の負荷(労働時間やストレス等)を合わせて評価して労災認定されないことが課題となっていました。
このため、多様な働き方を選択する方やパート労働者等で複数就業している方が増えているなど、副業・兼業を取り巻く状況の変化を踏まえ、複数事業労働者の方が安心して働くことができるような環境を整備する観点から、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)が2020年9月に改正されました。
これにより、①複数事業労働者の業務上の事由、②複数事業労働者の2以上の事業の業務を要因とする事由または、③通勤による負傷等における保険給付の給付基礎日額は、事業ごとに合算となりました。
複数事業労働者とは、事業主が同一人でない2以上の事業に使用される労働者(法1条)ですが、保険給付の対象には、複数事業労働者に「類する者」(法7条1項2号)も含みます。
「類する者」とは、負傷等の原因または要因となる事由が生じた時点で2以上の事業に同時に使用されていた労働者(労災則5条)をいい、算定事由発生日に2以上の事業に使用されていない者(令2・8・21基発0821第2号)が該当します。
傷病等の原因または要因となる事由が生じた時期に複数就業していれば、既にいずれかの事業を退職していても、賃金合算の対象になるとしていますので、御社の賃金額等の証明が必要となります。

金属部品製造業(H30年2月)

質問

弊社では、ほぼ毎月残業が発生しますので、残業の多い月と少ない月を平均した額を計算し固定残業代として毎月支払っています。
先日、残業時間数などの内訳を明示しないと、これまでのような支払方ができなくなると聞いたのですが、本当でしょうか?

回答

固定残業制を続ける場合は、基本給の額とは別に実際の残業時間数と残業代の計算方法とその金額を明示することが必要です。
例えば、【月給30万円(時間外手当込み)】という文言は、「固定残業代」と「基本給等の額」が区別されていないので不適切となり、【月給25万円、時間外手当5万円】というのも、「基本給等の額」は区別されていますが、「固定残業代」としている5万円の計算根拠となる残業時間数や1時間当たりの賃金額が明記されていないので、これも不適切となります。
「1時間当たりの賃金」は、1ヶ月の平均所定労働時間{(365日-1年間の所定休日日数)×(1日の所定労働時間)}÷12を分母として(月給+各種手当)を割ります。
「残業時間数」は、タイムカードなどにより適切に把握し、固定残業代の基礎となっている労働時間数を超えて残業をした場合は、追加の割増賃金を支払う必要がありますし、その旨を明記しなければなりません。
近年、募集要項や求人票の「固定残業代」を含めた賃金表示をめぐるトラブルが多発しているため、青少年が応募する可能性のある募集または求人について、指針は「固定残業代」に関する適切な表示をするよう定めています。法令に従った適正な管理と計算をすることが労務管理の基本です。

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